マーティン・チャズルウィット

マーティン・チャズルウィット・上あぽろん社刊 チャールズ・ディケンズ著/田辺洋子訳

本訳書『マーティン・チャズルウィット』はクラレンドン版Charles Dickens, Martin Chuzzlewit ed. Margaret Cardwell(1982)を原典とする。原作は1843年1月から翌7月まで月刊分冊形式で刊行され、正式名はThe Life and Adventures of Martin Chuzzlewit, His relatives, friends and enemies. Comprising All His Wills and His Ways, With an Histrical Record of what he did, and what he didn’t ; Shewing, moreover, who inherited the Family Plate, who came in for the Silver Spoons, and who for the Wooden Ladles. The whole forming a complete key to the House of Chuzzlewit. Edited by “Boz’’. With Illustrations by Phiz (ボズ編・フィズ挿絵『マーティン・チャズルウィットの生涯と冒険、並びに彼の縁者、友人、仇敵。主人公の意思と流儀を余す所なく伝え、彼が何を為し、何を為さざりしか記録に留む。加えて、誰が伝家の宝刀を譲り受け、誰が銀の匙を、誰が木の杓を手に入れしか審らかにす。〆てチャズルウィット家入門・虎の巻』)。

[上巻]A5判・534頁・ISBN4-87041-552-6 2005年8月15日発行

特別価格 本体3,000円+税

  献辞
初版(一八四四)序文
廉価版(一八四九)序文
チャールズ・ディケンズ版(一八六七)序文
主要登場人物  
第一章  序。チャズルウィット家の系譜を巡って
第二章  幾人か読者に紹介さる。何卒、御高誼のほどを
第三章  他の幾人かもお見知り置きを。前章と同じ口上にて
第四章  仮に結束は力にして、肉親の情は見るだに微笑ましいなら、チャズルウィット家の面々ほど強かにして、微笑ましき一族はまたとあるまい
第五章  ペックスニフ氏の新入生が如何にペックスニフ家の団欒に暖かく迎えられしか。併せて、その折如何なる宴が催され、ピンチ氏が如何ほど有頂天になりしか
第六章 ペックスニフ的、並びに建築学的重要事項。就中、ピンチ氏が如何に着々と新入生との親睦を深めしか
第七章 チェヴィー・スライム氏は自力本願の金看板を掲げ、『青竜亭』は片や、右腕を失う
第八章 ペックスニフ氏と愛らしき令嬢姉妹、ロンドンへ向かう。道中、如何なる椿事が出来せしか
第九章 都大路と『トジャーズ館』
第十章 珍事、込みの。よって当該冒険譚の幾多の出来事が、善きにつけ悪しきにつけ、軽々ならざるトバッチリを食うやもしれぬ
第十一章 さる殿方、さる御婦人に御執心となる。一つならざる椿事、その前兆を投ず
第十二章 近目にはいざ知らず、遠目にはピンチ氏と他の面々に少なからずかかずらうの章。ペックスニフ氏は踏み躙られし美徳の威厳を申し立て、若きマーティン・チャズルウィットは乾坤一擲、ホゾを固む
第十三章 ペックスニフ邸を出でし後、マーティンと彼の固めた捨て鉢なホゾの行方や如何に。彼が如何なる人物に出会し、如何なる不安に駆られ、如何なる噂を耳にせしか
第十四章 マーティン、心の姫に別れを告げ、自ら一旗掲げさせてやる心づもりのウダツの上がらぬ無名氏の顔を立つに、姫をその庇護に委ぬ
第十五章 折り返し句は「万歳、コロンビア!」
第十六章 マーティン、アメリカ合衆国はニューヨーク港にて、かの名にし負う高速定期船『スクリュー号』より下船。幾人かの知遇を得、さる寄宿舎にて会食す。一連の手続きの詳細
第十七章 マーティンは知己の輪を広げ、いよよ研鑽を積み、自らの体験を友人ウィリアム・シモンズ氏語る所の『のん気なソールズベリー号』のピカ一ネッドのそれと引き比ぶ千載一遇の機に恵まる
第十八章 『アンソニー・チャズルウィット父子商会』とかかずらうも、共同出資者の一人、『商会』より不意に足を抜くの章
第十九章 読者は玄人幾人かの御高誼に与り、奇特なジョーナス氏の孝心に涙をこぼす
第二十章 愛の章
第二十一章 アメリカ冒険譚、その後。マーティンは共同出資者を得、さる物件を購入す。紙上の『エデン』、並びに英国名士、並びに『ウォータートースト同 調者連合協会』によりて標榜さる同調の質を巡って
第二十二章 当該章より、マーティン、独立独歩で名士となる。何故か、その謂れも含めて
第二十三章 マーティンと共同出資者、晴れて地所を手に入れ、さらば畢竟、『エデン』がなお審らかにさる
10 第二十四章 愛情、嫉妬、復讐なる俗事におけるその後の進捗
第二十五章 一部、そのスジ絡みの。読者諸兄に病室の遣り繰りを巡ってありがたき蘊蓄、傾けらる
第二十六章 イヌも歩けば。前途は洋々
  訳注
地図
付録:破棄された第六章冒頭部分

[下巻]A5判・566頁・ISBN4-87041-553-4 2005年9月1日発行

特別価格 本体3,000円+税

  主要登場人物
11 第二十七章 古馴染みは新たな面を下げるのみならず、化けの皮を被ってお出ましになるやもしれず、人は誰しも騙りに傾きがちなるも、騙りも時には騙られる
第二十八章 モンタギュー氏は在宅。ジョーナス・チャズルウィット氏もまた然り
第二十九章 早生の者あれば、スジの者あれば、得体の知れぬ者もあり。十人十色
12 第三十章  如何ほど規律正しき家庭にても転調の鐘は撞かれるやも知れず、ペックスニフ氏がトリプル八鐘変打法の達人と判明す
第三十一章 ピンチ氏は何人にも負うた覚えなき務めを解かれ、ペックスニフ氏は世間に負う務めを果たす
第三十二章 『トジャーズ館』再び。鉛葺き屋根の上なる植木ならざる若木の立ち枯れを巡って
13 第三十三章 『エデン』の内なるさらなる手続き、並びに『エデン』の外なるとある手続きを巡って。マーティンの目からウロコ
第三十四章 旅人は一路、故国へ。道中、傑物幾人かと出会す
第三十五章 祖国に着くや、マーティンはとある祝典に立ち会い、かくて慶ばしくも留守中、忘却の彼方になかりし旨、思い知る
14 第三十六章 トム・ピンチ、一旗掲げに出立す。門出に際し見出せしものは
第三十七章 トム・ピンチは道に迷い、くだんの御難にあるは己のみならずと判明す。かくて堕ちた仇敵に意趣を晴らす
第三十八章 間謀
15 第三十九章 ピンチ兄妹の家政のさらなる詳細込みの。シティーより、トムに少なからず関わる妙な便りが舞い込む
第四十章  ピンチ兄妹は新たな知遇を受け、勢い、泡を食うやら面食らうやら
第四十一章 ジョーナス氏と馴染みは目出度き諒解に達し、さるヤマを張りに出る
16 第四十二章 ジョーナス氏とかの馴染みのヤマのその後
第四十三章 幾人かの命運を左右するの章。ペックスニフ氏は絶大な権力を有す証拠、同上を断乎として鷹揚に揮う
第四十四章 ジョーナス氏と馴染みのヤマのさらなる行方
17 第四十五章 トム・ピンチと妹はささやかな気散じに興ずも、至極つましきやり口にして、一向しゃちこばった風もなく
第四十六章 ペックスニフ嬢はお熱を入れ、ジョーナス氏は肝を熬り、ギャンプ夫人は茶を淹れ、チャフィー氏は身を入れる
第四十七章 ジョーナス氏と馴染みのヤマの幕切れ
18 第四十八章 マーティンと、マークと、読者にお馴染みでなきにしもあらざる第三者の消息。醜い様相なる孝行が晒され、めっぽう暗き場所に如何わしき光明が投ぜらる
第四十九章 ハリスの上さん、急須の余勢を駆って、馴染み同士の間に悶着のタネを播く
第五十章  トム・ピンチ、度肝を抜かる。如何に彼と妹との間で秘め事が交わされしか
19-20 第五十一章 かのめっぽう暗き場所に新たな明るい光明が投ぜらる。ジョーナス氏と馴染みのヤマの余波込みの
第五十二章 ドンデン返し
第五十三章 ジョン・ウェストロックがトム・ピンチの妹に何と言い、トム・ピンチの妹がジョン・ウェストロックに何と言い、トム・ピンチが御両人に何と言い、かくて三人が如何にその日の残りを過ごせしか
第五十四章 筆者、大いに頭を悩ますの章。当該冒険譚の掉尾を飾るだけに
  筆者後記
訳注
地図
付録:エヴリマン・ディケンズ版『マーティン・チャズルウィット』序説抄訳
解説(一):『マーティン・チャズルウィット』における自己の「解体」と「実現」
解説(二):『マーティン・チャズルウィット』論――迷宮としてのギャンプ夫人――
訳者あとがき
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